ピコレーザーは、ピコ秒(1ピコ秒=1兆分の1秒)という短い時間、レーザー光を照射する機械です。照射時間が短く最大出力が大きいので、色素斑等のメラニンに対して瞬間的にエネルギーを伝えることができ、メラニン顆粒を粉砕します。熱作用がないため、熱による痛みや皮膚のダメージを最小限に抑えながら、安全で効率的に治療でき、レーザー照射後の炎症後色素沈着を軽度に抑えることが可能です。
1台の機械で、ピコスポット、ピコトーニング、ピコフラクショナルの3種類の治療が可能です。
<照射の準備>治療部位が顔の場合、当日はお化粧せずに来院していただくか、シミの部分のお化粧を落としてお待ちください。当日、コンシーラーの使用は避けて下さい。光線過敏症の方、光過敏症を誘発する薬剤、抗凝固剤、免疫抑制剤を内服中、妊娠中の方は治療が受けられない場合があります。
<ピコスポット照射> 日光性色素斑などスポットのシミに対するレーザー治療
治療中の痛みに対し、麻酔用のテープ、クリームを使用することがあります(30分~1時間要します)。照射部位は1~2週間程度かさぶたになります。直後に赤みや腫れが生じても通常、数時間~数日で軽快します。内出血がおこった場合、軽快までに1~2週間程度かかります。
*日光性色素斑:かさぶたが取れるとピンク色になり、その赤みは徐々に薄くなりますが、数ヶ月かかることもあります。1回で改善がみられない場合は、複数回の治療を必要とすることがあります。一時的に炎症後色素沈着がおこることがありますが、3ヶ月~半年位で徐々に薄くなります。その後色調が薄くなっても気になる場合は再度照射が可能です。
*ほくろ:出血すると血痂になります。かさぶたがとれると、ほくろの色が薄くなることが多いのですが、1回目の照射では一旦濃くなることもあります。約1ヶ月ごとに数回、繰り返し照射が必要です。
*太田母斑・後天性真皮メラノーシス:内出血をおこすことがあります。かさぶたがとれても色素は残り、約4ヶ月~半年おきに数回照射が必要です。一時的に炎症後色素沈着がおこることが多いです。
<照射後の処置>照射当日は、ガーゼとテープで保護します。洗顔は当日から可能ですが、こすらないようにして下さい。通常、照射数日後からメイクが可能ですが、もう数日間テープ保護が必要な場合もあります。
<照射後の通院>かさぶたが取れた時点(1~2週後)で来院して下さい。炎症後色素沈着予防のための美白剤を処方します。その後は1~3ヶ月後に来院していただきます。
<効果>効果の出現時期、程度はしみやあざの種類、同じしみでも部位や人によっても異なります。ごくまれにほとんど効果のないことや、色素脱失、色素沈着がおこったり、紫外線照射により再発する場合もあります。レーザー治療は効果があらわれるまでに時間を要したり、治療にも長期間を要することがあります。
初診料¥3,300 再診料(照射時 ¥2,750 診察のみ ¥1,100) 3mm以下 ¥2,100(¥2,310) 3mm以上 1ショットにつき¥800(¥880)
<ピコトーニング照射> くすみ、肝斑、色素沈着、トーンアップ
ピコトーニングは低出力で表皮の細胞のメラニン色素を粉砕し、少しずつ細かい粒子に分解して排出することで、肝斑、くすみ、色素沈着を改善させる治療で、トーンアップにも効果があります。1回で全ての症状を改善するのではなく、複数回の治療を継続することにより少しずつ色調を薄くする治療です。痛みはほぼなく、直後からメイクが可能です。赤みが生じる場合がありますが、数時間~数日で軽快します。2~4週間に1回、5~10回程の施術をお勧めしますが、治療回数、効果の出方は肌質、症状により異なります。
両頬 ¥23,100 顔全体 ¥40,150 額を除く顔全体 ¥34,100 首 ¥22,000
<ピコフラクショナル照射> 細かいシミ、毛穴、リジュビネーション治療
点状にレーザーが照射される治療です。表皮のメラニンに反応して薄い散らばったシミ、ソバカスの改善や、真皮のコラーゲンの産生を促し、お肌全体のハリや毛穴の改善が期待できます。軽度の痛みがありますので、麻酔のテープ、クリームを使用することがあります。照射直後には赤みがみられ、少し腫れることもありますが、通常、数時間~約3日で軽快します。シミに反応すると薄いかさぶたが生じる場合もあります。1ヶ月に1回、5回以上治療を行います。赤み、腫れが引けば、メイクが可能です。
両頬 ¥28,600 顔全体 ¥51,150 鼻 ¥6,050 首 ¥28,600
*ピコトーニングとピコフラクショナルの同日治療、フォトフェイシャルとの同日治療も可能です。